顔と社会 2
2美しいこと
美しいと人目を引く。
そして、ひとを気持ちよくさせる。
形そのものが、プラスのメッセージを出す。
人は価値を与え、賞賛する。
しかし、本人の思いもよらぬところで、高みに上げられてしまう。
何かの拍子に中身が露呈すると、その落差以上に不当に低く評価されてしまう。
やっかみも加わると、手のひらを返したように激しく攻撃される。
そしてその美しさは、時間と共に減ずる。
一方で、美しい造形は、声や仕草でも増強される。
人々の素直な気持ちが注がれ、別の高みにあがる。
思いが純粋であればあるほど、美しい造形は崇高なものになる。
だから弥勒菩薩のお顔は、毅然と美しい顔でいる。
人は、美しいことに寄りかかり、そして救われてきた。
これからも、変わらない。