裏方
教官を辞してからも、いくつかの施設に呼んでいただき、骨切りのお手伝いをさせてもらっている
夏は、それが集中する季節だ
わたしの年齢ともなれば、もう、こどもたちが成人するまで、治療者としてサポートすることはできない
だから、もっぱら、裏方として、しずかにサポートにまわっている
それにしても、若い形成外科医が、一生懸命取り組んでくれているのを後ろから見てると
ほんとに、うれしい気持ちになる
クラニオフェイシャル・サージャリーは
あちこちに、トラップが潜む、むつかしい手術だ
リスクも、すくなくない
しかも、life threatening だ
だから、ちょっとコワいな・・とおもいながらも
綿密に計画し、準備を整え
真剣に患児と向かい合って骨切りしている姿をみると
いいぞ! がんばれよ! ありがとう!
と応援したくなる。
楽な道は、ほかにもたくさん ある
たのしいのかも しれない
でも、険しい道の楽しさといったら
それは もう経験した人だけにしか わからないだろう
すごいんだよ、これが
もう 辛かったことなんか どーでもよくなる
体の底から 強く湧きあがってくる
でも、ま、アタシくらいの歳になると もうそれほどではないんだけどね・・・
だから 裏方くらいが ちょうどいいんだ