ねじ子のヒミツ手技
なんと、5万部という。
医療現場を考えたときの市場は、およそ医師 28万人、看護師 80万人、合わせて100万ちょっとだ。
そこでの5万部は、驚異的である。
著者の HP によると、現役の若い女性ドクターで、医学生時代から漫画を描いてコミケに参加していたとのこと。
本は、きわめて懇切丁寧で、優しく愛情に満ちた画風と解説にあふれている。
これほどわかりやすい解説は、相当に理解していないと、出てこないレベル。
かなり、デキる医師であることは、まちがいない。
また、キュートな画風に目がいってしまいがちだが、医師自身の手によるものなので、医学的な間違いは皆無。
実際、素人のイラストレーターに依頼すると、あり得ない線の入ったものや構図が次から次へと上がってきて、閉口することが多い。本の根幹になるところにもかかわらず、意外にやっかいな部分であることは、この手の本を作ったことがある人ならわかるだろう。
自己紹介で、「ブラックジャックではなく、手塚治虫に憧れて医者になろうと思ったクチ」とのことで、このあたりからして、そこらへんの医師とは、志が違う!
こうした同業者がいてくれたことを、とても嬉しく誇りに思ったのでした。
おすすめです。
- 作者: 森皆ねじ子
- 出版社/メーカー: エス・エム・エス(インプレス)
- 発売日: 2009/06/29
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 75回
- この商品を含むブログ (9件) を見る