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マイクロファイナンス その1

大学に入ってジャズを始めた。
最初は多少経験のあったギターからだったが、半年もしないうちにサックスをプレイしたいと思うようになった。

ただ当時は、国産で20万、輸入品は40万ほどして、とても家賃7000円の下宿生に買える代物ではなかった。

あるとき、先輩の部屋でスイングジャーナルの”売りますかいます”のページを見ていたら、
「中古テナー仏セルマー、マークVI、オットーリンク7*付き 15万」
と売りの記事を見つけた。

「菅原、これ絶対安いぜ、買いだぞ」と先輩。
「欲しいっす。でも今、バイトで5万くらい貯めたんですが、金足りないっす。」
「誰でもいいから、金借りてこい」
「えっ、そんなことできないっす。来年、金が貯まったら買います。」
「あほ!今、金借りて練習始めるのと、来年買ってから練習始めるのと、どっちが早くうまくなるか考えてみろや!」

ああ、お金はこうやって使うんだ。
借金ってこういうことなんだと思った。

もちろんそれからすぐかき集めたお金を持って、その先輩の車で岐阜から浜松までサックスを買いにいった。
パラパラ〜と一吹きしてもらって、「菅原、これ、いい楽器だ。買いだ。」
お墨付きをもらって、手にしたテナー。

それから20年ほど吹いていた。
今でも手元にある。

借金して早く始めた割には、たいしてうまくならなかったけど、
借金しなかったら、お金の意味もわからずじまいだったかもしれない。

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