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千葉県産婦人科創閉鎖セミナー

千葉大学産婦人科教授、生水真紀夫先生の計らいで、千葉にお邪魔する。
千葉県下の産婦人科のドクター30名ほどに、創閉鎖の講演とハンズオンセミナーを行った。

シニアレジデントから、部長クラスの先生までが集まってくださった。
たっぷり2時間のセミナーだったが、みなさんとても熱心で、たくさんの質問を頂いた。

閉創に関しては、実践が先行し、理論が後付になっている。
そのため未だに、思い込みのよかれ、で手技を行っている医者が少なく無い。

「ウチの形成外科の先生に、えくぼができるように縫った方がよいと言われたんですが・・」
「あ、すみません、それは、え〜〜、はっきり言いますと、ウソです。糸が表層近くに存在すると、皮膚付属器からのコンタミが増えます。同業者が、混乱を与えて、まことに申し訳ありません。」

「前の病院のケイセーの先生から、できるだけ細かく縫った方がきれいになると教わったのですが・・」
「え、すみません、それも、あ〜〜、はっきり言いますと、ウソです。血流を温存して、酸素などの供給をしないと治癒が遅延しますので、必要以上の縫合はかえって汚いキズになります。申し訳ありません。」

一方で、実践主義で来た外科系医師の中で、あと付け理論に過剰に反応しやすい人も少なく無い。
仕方ないとも思うが、臨床的に無意味な(結果に差が生じない)理論に傾倒すると、無駄な処置を、患者と医師に強いることになる。

「各層を正確に合わせるように、筋膜、脂肪の浅筋膜、真皮、表皮と縫合して、その上をステリテープで止めてます。術後は、フィルムドレッシングをあて、2日目に取ってその後は、ウェットになるようコロイド被覆材をあてて・・・」
ーーーうわぁーーーむちゃ濃厚ぉーーーーコテコテぇーーーいらんがなぁーーーなんでやねん!

真面目なのも、ええかげんなのも、疑い深いのも、信じやすいのも、全部・・・ひとなんだよなぁ。
人がひとのケアをするんだよなぁ。

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