それしかできない専門医
ウチで治療を受けた方から
「先生は 眼の整形はやらないんですか・・?」
と よく聞かれる.
「あ・・はい・・ もう このところ何年もやってないんで・・ごめんね・・」
と答えてる.(目頭,目尻,埋没くらいは たまにやってる・・)
実際 10年ほど前までは 切開二重とか眼瞼下垂とかよくやってたし,それなりに満足していただけるレベルでは,できてた(と思う).
ただ,骨切りや鼻の手術を希望される方がだんだんと増えてきて,そうこうしてたら,「あ,しばらく目,やってないな〜」って状態になって,なんとなくご無沙汰になったといった按配なんだ.
まあ 実際 自分はクラニオフェイシャル・サージャンと思っているので それはそれでゼンゼン構わないんだけどね.
クリニックの名前でもある,クラニオフェイシャル・サージャリーというと,骨をグガァーーって切って,ノミとハンマーでカーンカン叩いて割ったりっていう 大工さん的なイメージを持たれるかもしれない.
もちろん そういったこともするんだけど,実は,皮膚の手術も好きな人が多い.
これまで,世界の著名なクラニオフェイシャル・サージャンの仕事を見てきたけど,フェイスリフトや鼻は,みなさん普通にしてたし,なかにはブレストをしてる人もいた(フランスのMarchac 先生なんか,Reduction manmoplasty の術式編み出してたし・・)
このあたりの雑食感というか,治療に変な境界を設けない自由な感じは,見習うところが多いと思って真似てきた.
だからアタシ自身 フェイスリフトや脂肪注入は輪郭のタッチアップとしてよくやるし,ヒアルロン酸だって嫌いじゃない.
逆に若いころから自分は〇〇の専門ですって,仕事の幅を狭めているヤツは,蛸壷みたいに深く掘りすぎてて 使えないのが多い.顔っていうバランスの治療をするのに,自分は,目だけ,鼻だけ,口だけ っていうのもショボイでしょ.
旨い鮨屋の大将の まかない飯,なんならイタリアン,パスタとかでも ぜったい旨いはず! って思うの,アタシだけじゃないよね.