外科医の止め時
先日、ある同業者と話をしていて、いくつまでオペができるか、という話になった。
MichiganのPlastic Surgeon, Ian Jackson は、75になって、契約病院から出入り禁止を言い渡された。本人はまだまだやる気だったが、物忘れがひどいらしい。
ParisのPaul Tessierは、74くらいまで現役だった。
大森清一先生は、79才のころ仕事をされているのを、私が麻酔科のトレーニングをしている際に拝見した。ただ周囲の方から興味深いお話をたくさん聞かされた。
私自身の止め時は、おそらく自覚するだろうと思っている。
なぜなら、今までも何回か止めかかったことがあるからだ。
その引き金は、飽きることだった。
「まだ、縫うのかぁ〜」とか、「うえ〜めんどくさぁ〜」
と思ったら、もうダメだ。やる気が失せる。そんな気分でオペはできない。
これまで幸い、飽きかかる度に面白いネタが見えてきて、持ち直した。
これがあと何回あるかで、私の外科医の寿命が決まる。
面白がる体力が続くまで、ということのようだ。
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