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IPRAS 4

形成外科の将来についてのセッションがあった。
名付けて Protecting our Speciality in the 21st Century.

日本だけでなく、アメリカやヨーロッパでも、形成外科の立ち位置についての問題があるんだということがわかった。特に先進国では深刻な問題のようだ。

形成外科には、プロダクトがない、完全なサービス業だと、Dr Webster (Australia) は言い切っていた。サービスだから地域や時代によってその内容が変わるのは当然で、形成外科の実体が捉えにくいのも,そのためだということだったが、私もそう思う。

どうすれば良いかということについては、そのサービスの質を維持するためのさまざまな提言があった。
Global board certify, Fellowship, 積極的な企業提携、基礎研究の推進 などなど。

個人的には、どれもきびしいなぁという印象だ。なぜならサービス業なので、世界的な統一基準は設けにくい。唇裂をみればわかる。フェローの交流で意識は共有できるが、国の事情によっては形成外科のサービスは後回しになりやすいので、そもそも根付かないかもしれない。最先端は牽引力になるが、裾野の拡大に繋がるとは限らない。

う〜ん、苦しい展開。

US のD’Amicoは、differentiation and braniding と叫んでいたが、数ある医療サービスの中で何を選択して差別化を図るというのか。外科系の中で選択するのであれば、技術的な側面になるから一朝一夕ではいかない。情報やちょっとしたノウハウはすぐに共有される。

基本がサービスなら、常に内容を変えつつやってゆくしかないのではないか。実体がわかりにくいというも、仕方ない。
あえて限定せず、フリーにやる。
だから、タイトル “PROTECTING“ というのが、そもそも間違ってるじゃないか、と最後には思った。

残念ながら答えは見つからなかった。
自分で、もう少し考えてみる。

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