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システムとバランス

古い書類を整理していたら、面白いものが出てきた。

私が教授就任した際に、学内報に掲載されたものだ。

もう7年近く前のもので、ずいぶんと肩に力が入った感じや、
まだまだ世間知らずのところも垣間見られるが、
今、あらためて読んでみて、すこし考えるところがあった。

果たして、システムとバランスは、うまく構築できたのだろうか。
そして、自分自身も医療者としての喜びを、体現できているのだろうか。

2014年頭にあたり、しばし黙考しておりました。
もう少し、やることがありそうです。

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システムとバランス

2007年5月1日付けで外科学講座形成外科学部門の教授に就任致しました。所信表明にあたり、まず自治医科大学における形成外科の歩みと診療について申し上げます。
形成外科診療は、1975年より・・・(略)・・・外科学講座形成外科部門として独立致しました。

さて、この度大学病院に附属する一つの医師集団の長となりましたが、多様な価値観と異なるワークライフバランスを持つ今の勤務医に、どのようなロールモデルを示してゆけるのかが現在の課題です。これまで、臨床・研究・教育が大学勤務医の責務であるとされてきましたし、現在でもそうであると思います。ただ、そこでの活動の意義が、もはや昇進や学位といったシンプルな結果として位置づけられるものではなくなってきています。おそらく、その活動自体に意味を持たせ、それを楽しみ、医療を行う者の持つ喜びに寄与するものにまで昇華させる必要があると考えています。医療は、「ひと」そのものを、自然科学、社会科学、人文科学などの分野に代表される側面からさまざまに捉え、何らかの施しにより、幸せに導くという、深い喜びに満ちた仕事です。そのことを感じながら、日々の診療と研究と教育がバランスよく廻ってゆくシステムの構築が、さしあたっての課題と考えています。

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