かつての道具が使いこなせるようになる
手術は、道具だ。
ずっと、そう思っている。
弘法筆を選ばず、というが、難度の高いオペでは、そうはいかない。
これがないと、絶対にできない、というのがほとんどだ。
だから、道具は、大好きである。
海外の学会に行くと、まず最初に、器械のブースを見て回る。
これっ!と目星を付けたものは、即買い。
あとで、なんて思ってたら、売り切れてたことがある。
一目惚れが、大事。
とは言っても、1回使っただけでお蔵入りした器械は数知れず。
今も、器械の引き出しに、ごっそり眠っている。
(でもねぇ、使ってみないと、わかんないんだよーーごめんよーー)
ところが、この眠れる引き出しの硬性小物たち。
なが〜〜い眠りから覚めることが、ある。
25年くらい前に、ある業者さんから
「こんなハサミがあるんだけど、センセ、要る?」
って、見せられて、なんだか、よさそうだったので、
「えーー、もらっていいの? ありがとう!」
と頂戴したものの、まったく出番のなかったハサミがあった。
で先日、たまたま引き出しを整理してたら、目にとまって
「これ、あのオペにつかえるんじゃないかな」
と試してみたら、なんと、めっちゃよいではないか、というのがあった。
だからさ、
ピーンって一目惚れは、大事かも。
でも、そもそも器械愛がないと、ね。
わかんないかもよ。