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形成外科 失われた20年

先日 ある若いドクターと話していたんだけどね

イケメン君(イ):先生! ボクはこれからの形成外科は いろんなことをやらなきゃならないって思うんですよ!
オッサン(オ):いろんなことって?
(イ):診療とか手術だけじゃなくて 医療機器の開発とか あたらしい治療法を確立してベンチャーとして社会貢献するとか いろいろです
(オ):なんで そう思うの?
(イ):だって 今 やってることをしてても なんていうか はっきり言ってオワコンなんですよ!
(オ):まあ たしかにね(ずいぶんと アツいね・・)でも そういうことって これまでもやってたと思うよ
(イ):そうですか〜 そうは思えないですけど・・
(オ):いや 少なくとも20年くらい前まではさ
(イ):そのころ ボクまだ医者になってません・・・
(オ):そうか だからか・・

アタシが形成外科医としてトレーニングをスタートしたのが 1988年
そのころは マイクロ・サージャリーやクラニオフェイシャル・サージャリーといったイノベーションがどんどん誕生していたし その後もエキスパンダーとか骨延長とか おおーー!スゲーって感じの時代が10年ほど続いた  日本の形成外科の黄金期 といってもいいだろう

こうした背景もあって 日本の保険医療という枠組みのなかで ポジションを確立することができたのが2000年くらいだったと思う  あちこちの大学で教授ポストができたし 多くの基幹病院で形成外科が立ち上がったのもこの頃だ
このことは まあ とても歓迎すべきことではあったんだが 皮肉なことに 形成外科発展の 足かせにもなってしまったんだ(もちろん他にも理由はあるけど)

どういうことかというと こういう疾患を扱うのが形成外科だ という枠組みというか 定義づけのようなことを行ったことなんだ 

形成外科はじつに不思議な診療科で そもそも定義しづらい

実際にやっていることを上げてみても 外傷から先天異常 再建 レーザーやら美容 と正直言って 自分たちでも すっきりと説明できないし いまだにほとんどの国民が 整形外科と形成外科の違いがわからないことからしても よくわかる  そんな状況で形成外科を定義づけるのが ムリなのはいうまでもない

この あいまいな定義づけほど やっかいなものはない  迷ったときの拠り所がない 指針が示されない だから迷走する 
いや 実際に迷走したんだ  20年も

技術のコモディティ化や あらたな技術導入による効率化から 形成外科の需要が低下していても 方向性が示せない

自分たちで枠組みを決めていれば いずれ斜陽化する
トヨタほどの企業ですら MAASとして市場の変化に必死についていこうとしているのだから 形成外科など一瞬で消えてなくなるかもしれない

(オ):いいじゃん がんばって いろんなことをやってみてよ 期待してるよ!
(イ):ありがとうございます! ガンバリマス! それで あと**年くらいしたら 先生みたいに定年前にさっと辞めて 楽しく暮らしたいんです
(オ):いや 別に楽しく暮らすって・・(アツイのか そーでもないのか・・なんだか・・でも そんな甘くないで!) 

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