ウェビナーって どうよ
昨年から今年にかけて ウエビナーが増えた.
(ていうか そもそも医学系の学会でウェビナーっていうものは これまでほとんどなかったわ!)
当初はCovid-19 の蔓延で,大きな集会が難しくなり,代替という意味合いだったのだろうけど
もう18カ月以上も状況が変わらないなかで すでにニューノーマル,スタンダードって感じもする.
アタシ自身は,視聴者側と配信側の両方に立ったことがあるけど,これまでの経験のなかから いくつか感じたことを書いておこうと思う.まずは視聴者として
お気楽に聞いていられる
なんてったって,スーツ着なくていいし,酒飲みながらだっていい(笑)
とにかく自由に,ラク〜に聞いていられる.
会場でないと集中して聞いていられないってことはなく しっかりアタマに入ってくる.
どちらかといえば,ウェビナーの方が よいわ.
ダルいプレゼンをスルーできる
ほんと こいつのプレゼン,超ダルいわ〜 って思っても 会場だとやっかい.
プイッと出て行ってもいいけど,ちょいと失礼かな〜って思わなくもない.そんでもって次の演題は聞きたいってときは また戻らなくちゃならないし 座席もなくなってることがある.
ウェビナーなら,そんなときちょっと席を外すとか,他の仕事を同じ画面でやるとかができる.イライラしてガマンする必要がなくて ありがたい.
プレゼンがばっちり見える
着座位置によるプレゼンの見え方の差というのがない.目の前に バッチリ映し出してくれるので イライラなし.いつでも特等席.
電車で移動しなくてすむけど・・
時間と費用の点で よいと言われているけど,アタシはどうなんだろうって思ってる.すべてを合理的に考えれば そのとおりなんだけど,「移動」という行為に付帯する価値があると思ってるので,これはちょっとザンネンかも.
だらけてしまうかも・・
現場に居ないので,他人の目がない.だらけようと思えば どこまでもだらけられる.
勉強場所が,図書館なのか,自宅なのかってかんじ.でもこれはこっち側のモチベーション次第ってことではある.
一方で 発表者側としては
落ち着いてできる
手元に原稿を置いとけるし,場合によっては ラフな格好でも許される.プレゼンという本質に より集中できる.
移動しなくてもいい
発表の依頼があって,しかもそれが10分だったとしても これまでだと現場に移動しなくちゃならない.そうした負担が減るのはありがたいし,スポットの参加もしやすい.
会場の熱,聴衆の興味がわからない
これは 正直 辛いところだ.
小さい画面だと 表情がわかりにくいし,顔が写っていれば まだしも イニシャルや静止画だと 聞いてるんだか寝てるんだかわからないので ちょいとやりづらい・・・
いや でも つい先日のウェビナーのとき,ベッドに寝っ転がって鼻○ソを ず〜〜〜とほじりながら聞いてる兄ちゃんがいた.しかも,仰向けだったので,その絵面がとんでもなく破壊的に可笑しく,しかも興味があるのかないのかがわからないという不安で,かなり揺さぶられた・・・
こういった意味での新たな視聴傾向には,こちらが慣れるしかないのだろう・・・
このほか 質疑応答とかに とくに差は感じない.
こうしてみると,学術的要素だけを抜き出してみれば,ウェビナーは ほぼ代替として機能すると思う.学会の本質を考えれば,必要十分だろう.
ただ・・・
なんていうか・・・
やっぱ 寂しいんだよね・・ちょいとばかし・・
ていうことは 学会って学術以外のなにかが あるってことだし
逆にそれをなにかで補填することができれば,そこそこ成立する ってことだろうね.
それって たぶん ささやかだけど しっかりとして うれしいものなんだろうね.