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医局はだれのもの

多くの医師は、医局に所属している。
そしてそれは、とても不思議な組織だ。

一般の人には理解しづらいかもしれないが、ある程度の独立性を保った研究所でもあり、町工場でもあり、派遣会社でもあり、商工会議所でもある。労務管理はほとんど内部で行われているが、給与はまったく別のところから支払われる。

多くの医局はコーポレート・ガバナンスの類は持たないし、内規があってもコンプライアンスという概念も乏しい。

だから主権者となる教授に問題が生じると、さまざまな歪みが生じ、しわ寄せが医師、患者に及ぶ。

組織の実体は、人の気持ちの繋がりによる無形のものだ。
バーチャルというよりも、幻想に近い。

医局はだれのものか。
そして、何のための存在か。

よく考えて、一人ひとりが動かなければ、こんな不安定な組織はすぐに崩れ去る。

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