冬の脳
自宅の風呂は二階に作った。窓を開けて入りたかったためだ。
電灯は点けず、静かに湯船につかったあと、そっと窓を開ける。
真冬はとくに気持ちがよい。
ささやかな露天気分を味わいながら、考え事をしたり呆けたり。
昨日は、ずいぶんと虫の声が聞こえた。風も少し秋の香りがする。
季節の変わり目では、それまでの時間とこれからの時間を意識させられる。
どうだったか、そしてどうするのか。
続けるのか、止めるのか、あるいは始めるのか。
個人的には、年に二回、頭の整理がある。ライチョウではないが、ぼちぼち冬の脳が生えてくる。