対話から生まれる
NTT関東病院、心臓血管外科部長の田鎖 治先生との対談企画で、丸の内Four Seasons Hotelへ。
saphenous vein graft におけるdonor site のSSI 改善のために、形成外科の立場からアドバイスを行うというものだ。
用意されたスーペリアスイート!!
すごい、来日ハリウッドスター並だ。
重厚で趣のあるダイニングテーブルには、なんと、ハンズオンのための豚皮が、セットアップされている。
撮影スタッフも入れると、総勢10名で行うイベント。
実際の手術ムービーを見ながら、手術の背景や手技の意味を伺う。
年齢や男女差などの疾患の特徴、そして手術時の体位や術者の立ち位置、ヘパリン化や時間経過など、さまざまな事情がその手技の裏側にはある。
だから、「キズはこう閉じるべき」という原理原則だけに従うのは、無理や無駄を生む。
対談の中から、たくさんの気づきがあった。
手技の意味付けが、ますます厚くなる感じがした。
幸い、田鎖先生にも有益な情報を提供させて頂くことができたようで、収録後も、しばし昨今の医療環境について話が弾んだ。
それにしても、今まで体表のほとんどの場所を切って縫って、すべての外科系診療科と仕事をしてきて、というワークスタイルが、外科手技の基本であるアプローチとフィニッシュに関するオペレーションを横断的に捕らえ、ある体系にまとめられるのだということに驚く。
企業コンサルタントにも似た、医療への関与の仕方を、形成外科は考える時代なんだろう。