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自由と自立(5)

形成外科は、自立しているのか。
このところ、ずっと考えている。

特定の臓器や疾患を持たない形成外科が自立しづらいことは、これまでもずいぶん言われてきた。
先天異常、外傷、再建、美容とどれをとっても、形成外科だけが行っているものはない。
再建外科では欠損を作る側に依存しているし、外傷にして先天異常にしても、発症という頻度に依存している。

やはり自立しなければ明るい未来図は見えにくいし、存続はできるだろうが、不安定で不安な状況は続く。

今一度、形成外科の本質とは何か、考えてみた。

形成外科はさまさまな「新しい」技術をもって、多くの疾患を治療してきた。
部位や疾患といった区分からではなく、技という区分から医療を行ってきた。
これが診療科としてのルーツであり、バックボーンなのだと思う。

それ故、今なお他科からのトラブルケースの依頼は絶えず、それに対する技術の供与、コンサルティングを請け負う。
これは、現在のカテゴリーでは括れないサービスだが、上手に育てれば1つの診療科となりうる。(感染症科とか、放射線科とか)
ただし、絶えず新しい技術や情報を提供できなければ、数年で必要とされなくなるという不安定性も抱えている。

本質のもう一つは、形を創るということだ。
形を創る医療分野においては、形成外科の独壇場であるし、人工物を含めた創傷治癒の扱いにも長けている。
だから、外科系の美容医療は、形成外科の真骨頂だと思う。

このように形成外科の本質から見ると、高い技術力で問題を解決するが、
ニーズは潜在的要求で高付加価値の医療という、かなり特殊なものであることは間違いない。

ならば形成外科の自立には、まったく独自のスタンスが必要なのではないだろうか。

他の診療科と同列においた場合での自立、というものではない、新しい自立のスタイルを模索する方がよいのではないか。

比較するのではなく、新しい価値を生み出す覚悟がいる。
あるいは、比較されるのであれば、圧倒的でなくてはならない。

いずれにしても、独り立ちには、相当の努力が必要であろう。
あるいは、それが楽しい人のみに、自立がもたらされるのかもしれない。

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