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創傷外科学会 札幌

札幌に来ている。

形成外科医は、みんな傷をきれいに仕上げたいと思っている。
そのために、縫合法や種々の再建術を習得してきた。

ただこうしたノウハウを成功という結果に結びつけるためには、2つ条件がいる。

ひとつはスキルで、もう一つは、バランス感覚だ。

WやZ、特殊な皮弁などは、直線に縫合するのとは異なり、技術的にむつかしい。小さい三角を正確に切り、それをピッタリ合わせるのには、相当のスキルがいる。きちんと合わなければ、複雑怪奇な傷跡が残るだけだ。

また、特殊な技術はある種の犠牲を伴う。
ジグザグだったり、余分な傷だったり、ユニットで切除される正常組織などだ。
だから、そうしたモノに見合うだけの効果が見込まれるのなら、それを行うべきだろうし、自信がないのであれば行わない方がよい。

こうした判断が冷静にできる、というバランス感覚が必要だ。

新富先生がいみじくもおっしゃった「15年目くらいの形成外科医が、最も危険だ」というのも、よくわかる。
バランスを失ったスペシャリストの暴走ということなのだろう。

じゃ、どうすればこれらを含めた技術習得が可能なのか、というと答えがみつからない。
草の根、tea party しかないのかなぁ。

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