AOCMF focused Tokyo
AOCMF focused course に、東京歯科大学の高野教授が呼んで下さった。
今回は、Prof. Shmelzeisen, Prof. Lai, 東北大の今井先生、音羽病院の横江先生、島根大学の管野先生とご一緒させて頂いた。
いつものように、熱心な聴講生に向けて講義を行う。
で、今回、私が講義に少し盛り込んだのは、整容的なイシューだ。
顎変形症は、咬合の問題と同時に整容の問題をも含む。
どちらが大事かといった議論は不毛なのでするつもりはない。
ただ治療者は整容に対して、もっと理解を深める必要があると思う。
なぜなら、それは患者さんにとって大きな関心事だからだ。
しかし多くの医療者が、整容を扱う際に直面する根源的な障壁がある。
異常と正常だ。
医療者は、多くの場面で異常と正常とを区別して、物事をみる。
そのように教育を受けてきたし、それを判断の基準にすると正しい方向に進むことができるからだ。
しかし整容において、そのことは当てはまらない。
こうした背景から、医療者は整容に関わることに躊躇する。
あるいは疾患というお墨付きでないと、扱わない。
このことは整容を扱う形成外科医においても、珍しいことではない。
外見の問題がもたらす社会的活動の制約を憂うのなら、
このイシューと向き合わなくてはならないと思う。
そんな想いの詰まった講義は、少しばかりヘビーだったかもしれません・・