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異国どたばた(メキシコ)

先日の中国ツアーでは、出発ターミナルを勘違いしていて、ちょっと慌てたが
海外では同じような経験をいくつもしている。
(日本でも、財布をウチに忘れたり、反対向きの列車に乗ったりしてるので・・)

95年に、メキシコシティーに行った時もそうだった。

クラニオの大家、Dr. Fernando Monasterio のオペの見学で1週間滞在して、その帰りでのことだ。

出国手続きをすませたのだが、出発ゲートがよく分からない。
そうこうしているうちに、搭乗時間が近づいてきた。

近くにいた、若くてかわいらしい空港職員に訪ねたら
「わかったわ、こっちよ、フォローミー」
といって、歩き出す。

「どこから?日本 へえ、アジアだっけ。でも、あなた、ハンサムね」
「メキシコは、初めて? どうだった」

人なつっこく、いろいろと話しかけてくる。

それにしても、ずいぶん遠いんだなぁ、と思っていたら、
なんと、さっき荷物を預けたチェックインカウンターに舞い戻っている。

えっ、いつの間に、また入国しちゃったの・・

「あああ、あの、出発ゲート、搭乗口なんです・・」
「え、なに、わたし、わかんない・・ちょっとまって」

近くのスタッフに聞いている。

「あなた、出発まで、あと15分じゃない! こっちよ、フォロウミィ!!」
そ、そんな。。。

それからは、ものすごい勢いで走って走って、ゲートに着いたら、ちょうどCAがドアを閉めるところだった。

「はあはあ・・・よかったわ・・まにあった・・・元気でね、チャウ!」
「はあああ、グラシアス・・・はぁはぁ・・アディオス、アミーゴ、いやセニョリータ・・・はぁはぁ」

これでなんとか乗り継ぎのロサンジェルスまでは行けると思ったら、力が抜けてしまった。

病院内や街中でも、いろんなことがあったが、中米、ラテン系のパワーに押されっぱなしの旅だった。
まだ、私も若かったので、今でもよい思い出になっている。

見学にいったモナステリオの市民病院。
じつは、ここでも、門を入ったところで写真を撮ったら、警備員に取り押さえられてしまった。
「ドクトォル・モナステ〜リオ、アミ〜ゴ、プラスティ〜カ、シュル〜ギィ」
と、知ってる単語をできるだけスペイン語風?に叫んだら、幸い秘書を呼んでくれて
事なきを得た・・・

病院前のトルティーヤ売り。うまい

鈴なりの見学者。スペイン、ポルトガル、チリ、イタリアと多彩。
真ん中が、モナステリオ。
残念ながら、昨年、亡くなられた。

なんやかんや、世話をしてくれた留学生仲間。
オペ室に入る時は、貴重品はもちろんのこと
ベルト、ネクタイなども身につけておくように、と言われ、びっくり。
ぜんぶ、腹に巻き付けてある。

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