長時間労働2
長時間労働といえば、大学在職時代もなかなかだった。
とくに最後の10年ほどは、コンプライアンスとかで書類の数が膨大になった。
事務部門を悪く言うつもりはないが、これって、ほんとうに必要なのか、という類の依頼書類が多く、その作成にずいぶんと時間を割かねばならなくなった。もっとも私は、ほとんどの書類をそのまま積んでおいて、催促がきてから提出するようにしていた。
不思議な事に、この段階で、書類の半分が紙くずになる。
必須の書類は、多くないことがわかった。
また、物事を決める際の、調整作業が多い。
決定のプロセスを決めていないこともあり、まずは関係部署すべてを集めて意見を聞く。
そんなことをしたら、決まるものも決まらないのは、簡単に想像がつく。
その繰り返しだった。
一度、ある会議があんまりグダグダだったので、
「えっと、この件は最終的に○○長が決めるんですよね。だったらその人が居ない会議でいろいろと話し合っても、不毛じゃないですかぁ〜」
と言ってしまった。
委員長だった内科の教授が、烈火の如く怒って、
「この委員会で意見をまとめる、ってことが大事なんだよ、センセ!」
というので、つい、また
「でもさっき、その件は患者さんからアンケートを採って決めるってことになったわけですから、もうこの委員会の役目は終わったんじゃないですか?」
「・・・(プルプル)・・・」
それ以降、この委員会には出なかった。
今思うと、そもそも私自身が、こういう組織に馴染まない人間だったということかもしれない。
でも、よい勉強になったと思っている。