1. HOME
  2. ブログ
  3. SURGEON
  4. Works
  5. AOCMF Bangalore

AOCMF Bangalore

インド・バンガロールに来ている。
AOCMF advanced innovations symposium & workshop に参加するためだ。30分の講義を2本担当している。

US, UK, Germany, Korea, India から MF surgeon, ENT surgeon, Biologist, Technologist が一堂に会して、頭頸部に関する最新の技術について講義する。

CT imaging, simulation, modeling, tissue engineering などが含まれる、きわめてpararell thinking な集まりだ。
正直よくわからない話も多いが、これからの方向を考えるよい機会だと感じている。

それにしてもインドはすごい。
何がと聞かれても、一言では言えない。たぶん多様性というのが一番合うのかもしれないが、日本に住んでいるだけでは想像しにくい、広さと奥行きのある多様性だ。

多民族国家で、言語だけでも22ほどあると聞いた。あるドクターはお札の裏の表記を数えて、「15・・か、もうちょっとあると思うから20くらいかな」と事も無げに言う。方言のレベルではないようで、全く通じないらしい。だからみんな英語で会話する。ツールとしての英語なので、的確かつ速い。でも、20番目くらいの言語でも1000万人以上いるってことで、12億人のパワーには恐れ入る。
(そういえば、以前見たインド映画の中で、俳優の台詞がヒンズー語(?)と英語のちゃんぽんだったことを思い出した。そういう理由だったのね)

交通事情は、想像を絶する。
初めは、多少身の危険を感じたが、3日もすると平気になってくる。なんというか、人もバイクも車も牛も、みんながあるバランスで動いているので、そんなに危なっかしい感じがしない。6車線道路を横断する時だって、走っている人はほとんどいない。ゆるゆる、ひらひらと車を縫うように歩いている。

ただ事故は、多いらしい。そんなに多くないよ〜というドクターも居たが、「多くない」基準が怪しい。○○/1,200,000,000 なら、多くないのかもしれない・・

食事は、なかなかいける。
ワークショップは、がんセンターの講義室を使ったのだが、病院のポリシーでランチは pure vegetarian 料理だった。 まったく肉のない料理なのだが、本当に多彩で飽きない。辛さもほどほどで、デザートもなかなかよい。食べ方は、みんなのやり方をまねたが、米を手で食べるのは簡単ではない。結局スプーンのお世話になった。

インドのドクターのレベルは、どこも一緒だがやっぱりピンキリで、もの凄くキレる人から??な人までいろいろ。ただ独特の視点がある。ちょっと思いつかない切り口の質問が結構あるし、英語なので切れ味がよい。
でも、みんなとても人なつっこくて、食事の時や講義の間もいろいろと構ってくれて、嬉しかった。夜は頭頸部の部長の先生が家に招いてくれて、政治のことや地域のことなどいろいろと面白い話を聞かせてもらった。

ビザの取得時から、手強いなあ〜〜と感じていたが、セキュリティーの厳しさはなかなかだ。ホテルに入るときは、いちいち車のボンネットからトランクまで爆弾犬?のチェックが入るし、手荷物も空港のような器械を毎回通さねばならない。もちろん、パキスタンとの問題もあって、時々テロもあるからなんだろうけど、面倒ではある。

呼んでくれたMoni から「絶対、観光ビザで来てね。ビジネスとかミーティングとかにすると、とにかくややこしいから」と言われてたので、immigration でも サイトシ〜イングゥ と答えて入国した。出国の時も、どこに行った、他にはどこに行った、とかなりシツコク聞かれたが、えっと、お寺と、小さな宮殿と、植物園と・・・と適当に答えてスルーした。

でも、インドのこうした生真面目さというのは、だんだんと微笑ましくなってくるから不思議だ。どこかちょっと抜けているというか、ユルいというか、あの固くて目力のある表情のうしろに、なにやらふわふわした物が見えてくる。

時差が4時間”30分” とか、トランスにも聞こえてくる終わらないインド音楽とか、インド数学とか、あの景色の中からどうして生まれたのだろうと不思議に感じたが、そうだよな、とも思う。

時間の空いた夕方に、近くの小さな繁華街に出掛けた。
人、バイク、オートリクシャー、車、犬、牛・・・みんなが混ざる。
生ゴミ、瓦礫、フン、生き物の死骸が、赤い土に混ざる。
人が、ゆらゆらと歩く。バイクが,激しくクラクションを鳴らす。牛が車を止める。
月が違う色に見えた。

おまけ

トイレは、なかなかだ。
幸いお腹を壊すことはなかったが、たくさんお世話になったら、ちと厳しい状況かもしれない。病院のトイレとは思えない○○さだ。
書かない方がいいと思う。

こっちでコンピューターを買うと、ほとんどのソフトがついてくる(インストール済み)らしい。OSはもちろんの事、MS office とか photoshop とか。最近のは認証制なので、ネットにつなげたらどうなんだろうと思うけど、これが当たり前だと。

ほんとに笑ったジョーク。
”We do not have copyright, but we have right of copy!”

関連記事