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Extended Reduction Malarplasy:頬骨セットバック(俗称)

頬骨セットバックの論文が,PRS journal に掲載された.
投稿したのが2023年の11月で,Revision accept が2024年の5月だから,異例の速さと思う.

実際 reviewer の反応がすごく良くて
ああ ウケてるなぁ〜 刺さってんな〜 っていうを感じたから早かったのかもね.

形成外科・美容外科のジャーナルは,たくさんあるんだけど
PRS journalは,みんなが認めるトップ・ジャーナル.
ほとんどの形成美容外科系のドクターが まずはチェックする媒体といってよい.

そういった意味で,この新しい術式をPRSに掲載させたかったから,ほんとうれしいわ.

この術式の特徴は 解剖学的な意味での頬骨の移動,ということにつきる.
これまでのL型骨切りでは 頬骨の下半分しか変化させられず,それ故の奇妙な変形が生じることがある.

もちろん 以前からTripod type の骨切りで移動させる
という術式はあったのだが,手技の煩雑さと 
不要な眼窩への侵襲という点で 廃れた経緯がある.

それを眼窩への侵襲を最小限にした とっても現実的な方法に仕上げたもので
自分でいうのもなんだけど,よくできた手術方法である.
開発の経緯に興味のある方は,こちらを見て下さいな.

2022年の7月から治療を始めて,これまでに100名以上の方に行ってきた.
新術式に伴う一通りのトラブルも経験し 安定した結果を得られるようになった.

もちろん 軟部組織の移動変化などについて,まだ完全に解明できていないことも多いが
それでも結果については,これまでのL型骨切りを凌駕する仕上がりで,満足度はきわめて高いと感じている.
(少なくとも,これまでのL型骨切りをすることが,ほとんど無くなったわ・・)

論文には,術式を解説した動画も掲載したが
今は,もうけっこう違うやり方になっちゃってる.
骨切りはソノペットだけで やってるし,骨切りのラインも少々変わった.
そのほうが 腫れも出血も少ないからね.

いや〜〜 でも正直,この分野でまだやり残されていることがあったんだ,というのが改めての心境.
やっぱり 新しい解決法を編み出すのって 楽しい・・
今年中に もういっこくらい 出せるといいな・・・

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