ゴミ収集のおもひで

このところ あちこちの現場に 外国人を見かけるようになった.
コンビニはもちろんのこと,温泉旅館や工事現場などなど
セルフレジは増えてるようだし,AIのおかげもあって
いくつかの分野では,人手は不要になってきているのだろうけど
そうはいっても,エッセンシャル・ワーカーは 要るから そこは外国人なのかと
そんなことを考えてたら ふと ゴミ収集のバイトをしてた頃を思い出した.
医学部に行く前に,薬学部に2年ほど在籍していたことがある.
まあ バイトと遊びに明け暮れた 酷い学生時代だったんだけど,いろんなことを学べた2年間だった.
貧乏学生だったこともあって,いろんなバイトをしたんだけど
4カ月ほど,ゴミ収集員をしてたことがある.
市立の大学だったので,市のほうから,いくつかの職種について
バイトの公募が毎年夏休み期間中にくる.
そんななかの1つに ゴミ収集員があった.
でこれが 結構な高額バイトだったんだ.
暑い最中のゴミ収集だし,人手が集まりにくかったからかもしれないが,
なにはともあれ,軽音にいて自前のサックスを買いたかったこともあって,早々に申し込んだ.
仕事は単純で,午前2回,午後1回,担当地区を職員2名とバイト1名とで回って
ひたすら ゴミ袋を回収してまわるという,いまでも街中で見られる内容だ.
現場についたら車から降りて,集積所のゴミ袋をぽいぽいと 放り込む.
済んだら,後ろのバーにつかまって 次の集積所に移動する といった具合だ.
暑い,クサイといったこと以外は,特段 たいへんではないのだけど,
当時の黒色のゴミ袋は,夏の日差しで すぐにトロトロに柔らかくなる.
不用意に引き上げると,あっという間に 底が抜ける.
そうなると 道路一面に ドロドロになったゴミがまき散らされる.
今と違って分別のルールもないから,生ゴミも缶詰も一緒くただ.
かなりの悪臭のなか,軍手と段ボールを使ってかき集めて,車に放り込む.
そんなドロドロが 顔にぶちまかれたときは,当たり前だけど,イヤになる.
でも なんだか,こういったことが そんなに嫌いではなくて
1年目と2年目の夏休みをフルに使って,バイトしてたんだ.
たぶん 続けた理由は,なかで働く人たちが魅力的だったからだと 思う.
(バイト代がよかったのは,もちろんだけど)
担当地区までの移動の間,ゴミ収集車の中で,2人の職員(ほとんどがかなり年上のオッサン)に挟まれて 聞かされる話が ほんとうに勉強になった.
ものすごい立派な大卒の方もいたし,いわゆるガテン系のおっちゃんもいた.
独り者だったり,成人式を迎える娘さんのお父さんだったり.
エッセンシャル・ワーカーであること,公務員であること,でも ゴミ収集員であること...
18才の学生が相手だからこそ,そんな複雑な社会人の思いを,語ってくれたのかもしれない.
今のアタシを作ってくれた 大切な出会いである.

彼はバイク,アタシはチャリで通ってた.
今思うと 安全靴だけで,メットもなく,結構キケンな出で立ち(笑)