肉眼より見える!
双眼鏡は いくつかもっている.
もちろん遠くをみるのに使ってるんだけど,何かこれをみる っていうわけでもなく,ちょっと景色をみたり,鳥見たり,東京ドームでストーンズを見たり そんな感じで使ってた.
双眼鏡を覗くのは ほんと楽しいんだけど,長く続かない.
視界が狭いし,ぐらぐらして疲れる.
近くにある動物園のキリンを,もっと長く見られたらいいのに・・・と思ってたけど,そういうものだと諦めてた.
で,いつだったかのオペ中に,たまたま双眼鏡の話になった.
(いや オペ中には,たわいのない話をするんですわ・・)
「双眼鏡 好きなんだけど 見てると疲れちゃんうんだよねー」
「センセー どこのを使ってるんですか?」
「たぶん ニコンの古いヤツかな〜」
「それなら スワロフスキー を試してみたらいいですよ」
「ええーっつ! あの SWAROVSKI! てか 双眼鏡つくってんの?」
「男にとってスワロフスキーと言えば,双眼鏡ですよー(笑)」
(あとから知ったのだが,スワロフスキーといっても ずいぶん前に,SWAROVSKI OPTIK という分社化した専門の部門が作っている)
その先生は,鳥と軍事オタクで,軍事演習での戦闘機見学,野鳥観察といった,双眼鏡を使うこと関してのエキスパートだ.その言葉に嘘はない.
で,さっそく量販店で手に入れたのが,8×25 のポケットタイプ.
双眼鏡としては 結構高額だな〜と思ったけど,エキスパートのことばを信じた.
いや スゴいわ・・・・
見えないものが見える っていうのが どういうことか この時わかった.
もちろん 遠くのものを大きくして見るわけだから,あたりまえなんだけど
これまでと違うのは,とにかくクリアなことと 明るいこと.
そのため 見えてる空間に すうーっつと入っていける.
うまく言葉では伝えられないが,とにかく双眼鏡が好きになる.
「いや 先生 ほんと すごいわ! 感動した!」
「ですよね! 暗闇とか ヤバイでしょ」
「いや ほんとスゴイ! 闇から輪郭が ぶわぁ〜って浮き上がってくるから!」
そんなわけで,ときおり酒飲みながら 盛りあがっておりました.
で,最近,キリンもいいけど,船とかも よく見たいなぁーー なんて思って 銀座双眼堂さんに相談に行ったんです.
最初は,10×25 を購入するつもりで見せてもらってたんだけど
「もうちょっと 視界が広いと どんな感じになるんですか?」
「じゃ,10×42 見てみます?」
「ええ 見てみたいです.お願いします」
「・・・ほんとに・・いいんですね・・念のために 確認しますが・・・」
どういうこと って思ったけど 覗いたら その意味がわかった・・・
「・・・・う・・わっ・・・なにこれ・・・せ・・世界が・・・ちが・・」
横で,双眼堂の塚本さんが ニヤニヤしてる・・・
「・・・こ・・これ・・ください・・・」
「いちおー アタシ 確認しましたよね(笑)」
対物レンズ径のちがいがわかる.このおかげで,視界が広くなる.
で,それが何なのかっていうと 見てるモノへの没入感が桁違いに高いんですわ・・
ヘッドレストも付けてもらった.アイレリーフを引き出して,3点でピタッと固定すると・・
ずうーーーっと 覗いていられる・・・ 完全に 没入してしまいます・・・