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ゼロにしたがる悪い習慣

日本人はなぜリスクをゼロにしたがるのか。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51470046.html

医療系では、とくにこのことが要求される。
マスコミの常套句でもお馴染みの「今度は○○病院で、あってはならないことが起きてしまいました」からも、伺える。
おかげで、現場はマニュアルやら規則やらで、その遵守だけに捕らわれて患者を診なくなっている。かえって危険な状況だ。

残念ながら医療において、リスクはゼロにならない。なぜなら多くのことを人がやっているし、器械も故障するからだ。
だからゼロにする努力は、無謀であり、どこかにしわ寄せがゆく。
実際にゼロにしようとする処置を行うことが、患者の体に余分な負担をかけているという事実を、医療関係者はあまり言わない。
それは、世間がゼロを要求しているからだ。

では現実的に、なにが最も患者にとって有益かというと、ミスを小さくすることだ。
小さなミスはリカバリーできるし、ほとんどの場合、患者自身の不利益にならない。

雑草は必ず生えるので、その芽を早く摘む。
妙な除草剤を使って生えなくするより、土地にやさしいことは、一般の人でも容易に想像できるだろう。

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