変えない律儀さ
政府が来年度予算編成で、「科学研究費補助金(科研費)」の一部について、翌年度への繰り越しが自由にできる制度改正を行う方針を決めた。
1965年度に創設された科研費の、抜本的な制度改正は初めてとのことだ。
このこと自体は評価するが、それにしても、遅い。
年度末の予算消化のために、どれだけ無駄が生じたか。
長年、研究者がずっと叫んできたことなのに、45年もルールを変えない、その根性には脱帽する。
大学でも事務方と話をする機会がたまにあるが、なかには、意地でも変えない、という態度の方がいる。
規則の番人とでも思っているかのような、振る舞いだ。
「どうして、ダメなんでしょうか」
「あの〜それはですね、平成2年度の補佐会議の中で、従来の・・・・・・(略)・・・なんです。で、つまり、現行でお願い致したいと」
「あ、あ、わかったような、あ〜、でも、今困っているし、不便なんです。20年前の決まりですよね。変えませんか」
「そのように言われてもですね、ここに通達のコピーもありますし、一応これでお願いしたいんですが」
「20年前の人が集まって、相談して、決めた規則ですよね。もう今は関係ない人たちなんだから、僕らで良い方向に変えましょうよ、ね」
「えーー、うーーん、一応ですね、まあ、その、そう言った要望がある場合にはですね、所属長からの要望書を学長の方に・・・(略)・・それから、その前にですね、あらかじめ補佐会議委員の先生方へ、お電話で内諾を取っていただいてですね、・・(略)・・・・しかし、それが通るかどうかは、なんとも・・(略)・・・で、議題に上がるのが来年の3月か・・(略)・・・」
「ぶちっ・・(略)・・・・!!!!・・・・・!!・・!?・・・!?・・・・!!!!(-_-)」