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PRS Picks 2205-06

PRS journal 今月のPicks

さて今月も さっそく いってみましょう!
って ちょいとサボってしまってました・んで,2カ月分をここで(テヘ)

まずは 脂肪移植の生着率を向上させる試みについての実験

昨今いろんな場面で使われるPRPなんだけど,脂肪移植についても 生着率を向上させるかもってことで,結構使われている.だけど、実はPRPにはインターロイキン-1βのような炎症性メディエーターを含んでいるので はたして本当にいいのかどうかは、これまでのところ未知.そこで シンプルに自己調整血清に注目して比較実験を行ったというもの.

で結果はというと ごらんのとおり.

いやいや ええやん! ACS!!

もちろんPRP付加群は,PBS(対照)よりいいんだけど,ACS付加群はさらによい!

考えられる理由とすれば,ACSには,さまざまな抗炎症性サイトカインが多く含まれているからじゃないか,ということらしい.

しかし,「よいもの」だけに囚われると それ以外の要素を無視しちゃうようなところが臨床家にはあって,このあたりは 自省しないとな思いました.そういう意味でも よい論文でした.

続いては,口蓋瘻孔を減らす方法についての論文.

口蓋裂における口蓋瘻孔は ほんとやっかいな課題.
確率は少ないとはいえ,一度 生じるとスピーチに影響がでるし,修復も一筋縄ではいかない.

その原因のひとつとなる外側の粘膜欠損を なんとbuccal fat でカバーするというアプローチ.
おおっつと なんと!! buccal fat って こんな使い道があったのか.
で 結果はもうバリバリな有意差!

実際の手術法は 先日のチャングンのウエビナーでみることができる.(Youtubeでも可)
なんというか ほんとにちょっとした一手間だけなんだけど,発想がすごいです.
タイのコーンケーン大学から.よい論文でした.

お次は かのToriumi先生が,Joseph からDorsal Preservation にスイッチしたという論文.

2〜3年前に,Torium先生のプレゼンで,Newport のDr Kosins に来てもらって Preservationをやり始めたっていうのを見たけど,今回はその一段落のまとめみたいなもの.

サマリーとしては,好意的でこれからも続けていくし,少なくともJoseph よりは,ずっといい,というもの.

かなり高度な変形に対して,まあトリッキーなすごいアプローチを繰り出しているんだけど,さすがという感じ.ただ 普通の技量では真似できないです・・・(それじゃ意味ない?笑)

それから,これほどの大家が この期に及んでまだ術式を変えるという その心意気にも感心します.

でも・・・あの2冊組みの本・・・もうすでにやってない手技がたっぷり書かれているんだけど,どうするのかしら・・知らんけど・・

続いては,この20年のフェイスリフトの術式の変遷について.

ちょうど20年前 ASPSのメンバーに対して,フェイスリフトの術式のサーベイを行っており,今回はそれとの比較.
いやいや,こうしたトレンドの変化を見るのは ほんと楽しいっ!
結果は・・こんなかんじ

劇的に伸びているのがSMAS plication!
あと,MACSが登場し,ExtendedやDeep planeが減少した.

術式っていうのは,いろんなバランスのなかで一般化していくと思うのだけど,これみて うん,そうだよね〜〜 って感じがした.
アタシ自身の変遷とほぼいっしょで,結局はコスパのいい術式が受け入れられているのかも.

もちろん こうした安全対策も広く行われるようになってるしね.

最後は,これ!

これは なんというか もう論文を読んで,動画をみていただくしかないです! おもしろっ!
とにかくSmiling cadavers っていうのがスゴイ.それでもって,脂肪の挙動をダイレクトに見て,その上でのフィラーのテクニックを呈示している.

かなりインパクトのある論文でした.こういうの好きです.


そんなわけで 今月のPRSでございました.

やっぱ論文読みは 楽しいわ〜
でもまだ 2月ほど遅れ気味・・なんですわ・・・(笑) ガンバリマス

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