社会的制裁
松村先生のRTから、TIME magazine の表紙を知る。
http://www.time.com/time/photogallery/0,29307,2007161_2170316,00.html
現在も残る社会的な制裁としての、顔面の破壊。
これまで幾度と鼻の再建手術を行ってきた立場からは、なんとも言い難い暗澹たる気分になる。
こういったことが、社会のシステムが未成熟なエリアでまだ行われているということは、
顔面形態が人間の根本的な生活においてきわめて重要な機能を果たしていることの証明でもある。
この女性は、虐待の結果として受けたものであるが、これが事故であったとしても、彼女が社会から受ける影響だけを取ればそれは同じものだ。
こうした背景を考えると、形成外科医も社会精神病理について幾ばくかの知識を持ち合わせておく必要があるのかもしれない。
ただそれを知ったところで問題の解決にならないし、完全な修復が、われわれのするべきすべてであることには変わりない。
それにしても公開処刑と同列のこうした蛮行は、文化の違いとして片付けられるものではない。
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